抱っこは苦手派。柴犬の風太くん
「もしかすると、知らない人よりも飼い主への方が塩対応かもしれませんね。」
今回お話をお聞きしたのは、柴犬の風太くんと暮らす佐藤さん。風太くんは元保護犬で、2013年にお迎えしたそうです。当時は推定1歳半ごろで、現在は推定10歳ほど。風太くんは黒柴で、その被毛は黒々とツヤツヤしています。推定年齢よりも若々しい姿に、佐藤さんのお家でたくさんたくさん大切にされてきたのだなぁと感じました。
「これぞ柴犬!」なクールさが魅力の黒柴・風太くん
「若々しい!ツヤツヤ!カッコイイ!」
オンラインの画面越しに風太くんを褒め称える筆者でしたが、風太くんはチラッとこちらを見ただけで大変冷静な様子。よく「柴犬は猫のような性格」と言われますが、佐藤さんも「初めて柴犬の風太と暮らして、本当に猫みたいだと思った」とお迎え当初を語ってくださいました。
風太くんはお散歩もマイペースで、撫でられるのもちょっと苦手。抱っこはもっと苦手だそうです。たとえ相手が佐藤さんであっても、気分が乗らない時はスッと距離を取るクールさがあるそう。画面越しに必死で声をかける私には見向きもせず、風太くんは佐藤さんをしっかり見つめています。その横顔は凛として美しく、柴犬に塩対応される沼を感じるのでした。
抱っこでビッチビチの鮮魚状態に!そもそも柴犬15kgの抱っこは大変です…
お迎え当初は豆柴かと思うほどの華奢な体型でしたが、佐藤さんの愛情をたっぷり受けた風太くんはすくすくと成長。一時は16kgほどまで体重が増えたそうですが、ダイエットを経て現在は13kg程度だそうです。小型犬や猫としか暮らしたことのない筆者にとって、15kgという重さを想像するためにはお米の袋を頭に思い描きます。もちろん力が入っている状態の犬とお米の袋は異なるものの、15kgのお米を抱っこできるかと聞かれたら自信がありません。ましてや抱っこが苦手で鮮魚のごとく暴れてしまう愛犬の場合、抱っこには気合いと体力が必要です。万が一腕をすり抜けて脱走させてしまったら…と思うと心配で、愛犬を抱っこする飼い主さんの全身にも緊張が走ることでしょう。
雷の日は例外!抱っこでおとなしくなる場面も
抱っこが苦手な風太くんも、雷の日は例外です。轟く雷鳴に警戒スイッチが入った風太くんは、雷を追い払おうとして吠えながら家の中をぐるぐる巡ってしまうそう。神経質さのある風太くんにとって、大きな音がするのに姿形のない雷と戦うことは大きなストレスとなります。
抱っこが苦手な風太くんですが、この時は佐藤さんが抱っこをすると落ち着きを取り戻しておとなしくなるそうです。雷が鳴り始めると、佐藤さんは風太くんの前足を肩に乗せる形で抱っこして、赤ちゃんをあやすように歩いて風太くんを落ち着かせます。
しかし今度は、佐藤さんに大きな負担が。雷がいつ止むのか予想できるものではなく、雷が鳴っている間は佐藤さんが抱っこし続けなくてはいけません。これが夜間であれば、雷が鳴り止むまで佐藤さんは寝られないということです。抱っこでおとなしくなるとはいえ、風太くんはまだまだ緊張状態。身体はこわばり、前足の爪は佐藤さんの肩に食い込みます。爪の食い込みによって佐藤さんの肩に青あざができるほどだったそうで、いかに風太くんが緊張状態であるか胸が痛みます。
柴犬の風太くんが「抱っこ紐」で抱っこ大好きに?!
柴犬でも使える抱っこ紐があったなんて!
2020年の春、風太くんが推定8歳ごろに犬用の抱っこ紐と出会いました。
佐藤さん「たまたまInstagramでervaの犬用抱っこ紐を見つけたとき、これだ!と思いました」
その瞬間まで、佐藤さんは犬用の抱っこ紐の存在を知らなかったそうです。そしてervaには中型犬まで対応する抱っこ紐があるということも知り、まさに電撃が走る出会いだったそう。
佐藤さん「抱っこ紐は小型犬向けの物だと思っていたので、まさか中型犬の柴犬にも使える抱っこ紐があるなんて!と衝撃的でした。私、結構オタクな気質で…すぐにInstagramからWEBサイトへ行き、まずは全ページを隅から隅まで読み尽くしました。最初はお値段にもちょっとビックリしてしまって…いざ購入しても、抱っこが苦手な風太が使ってくれるのかも心配で。たくさんたくさん考えた結果、ついに購入することに決めました」
確かに「ダメでもいいか!」と思えるお値段ではないかもしれませんね。ましてや抱っこが苦手な風太くんですので、購入には勇気が必要だったことと思います。
最初は「見せて」慣れてもらいました
神経質さのある風太くんですが、抱っこ紐という未知のアイテムに最初は警戒しなかったのでしょうか?
佐藤さん「風太が抱っこ紐に警戒しないように、いきなり使うのではなく、最初は見せて説明してみました。『どうや?こんなんあるんやで〜?中入ると快適やでぇ〜?』と、抱っこで入る内部を見せてみたりしてみたのです」
いきなり使ってみるのではなく、まずは「見せる」から始めたのですね!抱っこ紐だけでなく、警戒心が強い子に対しての新しいアイテムの導入は「徐々に親しみを覚えてもらう」ことが大切ですものね。
佐藤さん「そうすると、風太は『え?そこに入るとイイ感じなん?』というふうに、なんとなく抱っこ紐の使い方を把握していったように感じました。風太は人間の言葉をよく聞いている節があるんです。親バカかもしれませんが…ふふふ。」
親バカだなんてそんなそんな!
犬は人間の表情やその場の雰囲気を読み取ったり単語を覚えられたりしますし、飼い主さんの声かけは愛犬に伝わるものですよね!風太くんはきっと佐藤さんの「抱っこ紐、おすすめやで♪」の気持ちを受け取ってくれたのでしょう。
初めからヘソ天で!?抱っこでおとなしくなる柴犬の風太くん
最初に抱っこ紐を使ったとき、嫌がったり暴れたりしなかったのでしょうか?
佐藤さん「全然!しかも、最初から“仰向け”の格好でおとなしくなったんです!風太が仰向けで抱っこされている姿なんて初めてで、私も驚いてしまいました!」
初めから仰向けのヘソ天状態とは驚きです!警戒心が強い子にとってお腹を見せる格好は不安かと思いますが、どうして風太くんは最初からヘソ天で抱っこ紐を使ってくれたのでしょうか?
佐藤さん「その日は例の『雷の日』で、風太自身が『抱っこしてほしいタイミング』だったことも大きいかと思います。そして、普段の抱っこよりも抱っこ紐があることで安定感が生まれて、安心して抱っこさせてくれたのでしょう」
なるほど!初めて使ってみるときは、愛犬の抱っこしてほしいタイミングに合わせて使ってみるのはよいアイデアですね!
「これは革命や!」柴犬の風太くんも飼い主さんも抱っこが快適に
抱っこ紐を初めて使ってみて、佐藤さん的に普通の抱っこと比べて違いはありましたか?
佐藤さん「柴犬15kg、しかも抱っこで暴れてしまう風太の抱っこが驚くほど快適になって、これは革命や!と感動しました!これまで腕や背中で風太の体重を支えなくてはいけなかったところ、抱っこ紐があることで負荷が軽減したことがまずひとつ。そして普通の抱っこよりも安定感があることで、風太自身もリラックスした状態で抱っこすることができたのも嬉しかったです。」
今まで背中や腰がバキバキになるほど大変だった愛犬の抱っこが、抱っこ紐によって快適になったときの感動は大きいですよね!佐藤さんだけでなく、雷に警戒して不安いっぱいの風太くんが抱っこ紐によって安心できたことが嬉しいですね。
お散歩時にも大活躍!柴犬も抱っこで「ワープ」できるように♪
1回のお散歩に3時間かかったことも…!
柴犬は必要な運動量が多く、毎日のお散歩にボリュームが必要です。風太くんは1回1時間程度のお散歩を、1日2回行っているそう。しかし、マイペースな性格の風太くん。風太くんがお散歩の途中で『歩きたくない』モードになってしまうと、時には1回のお散歩に3時間かかってしまったこともあるそうです。
佐藤さん「風太は現在10歳ですが、シニア期に入ってからお散歩の途中で疲れてしまうことも増えました。風太はお散歩に関してもマイペースなので、途中で歩くのを拒否して“拒否柴”状態になってしまうことがあります」
首輪がムギュッとなっても頑なに歩こうとしない柴犬のお姿、拒否柴!私の愛犬も“拒否ダックス”になるので、その大変さ、わかります…。
夏にはお散歩時の熱中症も心配でした
佐藤さん「たとえば真夏のお散歩で拒否柴になってしまうと、せっかく涼しい時間帯に出発しても太陽が昇って気温が上がってきてしまいます。ジリジリと暑い中で立ち往生してしまうと私も大変で…風太の熱中症も心配です」
小さい子なら抱き上げてワープすることも可能ですが、中型犬である柴犬の場合は抱っこも大変で困ってしまいますよね。
佐藤さん「抱っこ紐を購入してから、お散歩時にも抱っこ紐を持っていくようにして『疲れたやろ〜?中に入るとラクやで〜?』と例のごとく説明しました。最初はお尻だけ入れてみたりして、徐々に抱っこ紐の使い方を察してくれました」
4回目くらいのタイミングで、風太くんが自分で抱っこ紐に入るようになってくれたそうです。神経質さがあって警戒心が強い風太くんですが、結構スムーズに抱っこ紐を受け入れてくれたのですね。きっと風太くんは、抱っこ紐が「快適でよいもの」だと理解してくれたのでしょう。
抱っこ紐と一緒ならお散歩がもっと楽しく快適に♪
「実は、今ではお散歩へ行くときは抱っこ状態から出発するんです!」
抱っこが苦手だった風太くんが、お散歩に抱っこで出発するようになるとは!よほど抱っこ紐がお気に入りで、抱っこ大好きになったのですね!
佐藤さん「そうなんです!家から徒歩10分程度のところに風太が好きな公園があるのですが、そこまでは抱っこで出発します。公園に着いたら通常のお散歩モードになって、マイペースに歩いたり草むらを散策したりして公園を堪能します。公園を後にして、折り返しの道で疲れてきたら再び抱っこ紐を使います」
無理に歩かせようとすると、愛犬にも飼い主さんにもストレスがかかりますよね。抱っこ紐によってワープが安全&快適にできるようになると、お散歩がもっと楽しめますね!
風太くんから「抱っこの輪」が広がっています!
柴犬の風太くんが抱っこ紐で抱っこされているお姿を想像すると、大変ほっこりします!道ゆく他の飼い主さんから、抱っこ紐について注目されませんか?
佐藤さん「抱っこ紐を使っている風太を見て『中型犬の柴犬でも使えるの?!』と話題になることが多いですね。風太がきっかけで『うちも買ってみたよ!』という中型犬の飼い主さんもいらっしゃいました」
風太くんから快適な抱っこの輪が広がっているのがとっても素敵です!もしかしたら風太くんも他のわんちゃんに『いいやろ〜♪これめっちゃ快適やでぇ〜♪』と自慢しているのかもしれませんね♪
愛犬によって抱っこの好みが違う?柴犬風太くんは「多機能」推し♪
佐藤さん家には風太くんの他に、現在生後7ヶ月(推定)の海良(カイラ)さんが暮らしています。海良さんも元保護犬で、13kgほどある雑種の女の子。海良さんはとっても甘えん坊さんで、抱っこも大好きなのだとか。クールな柴犬の風太くんとは対照的な、フレンドリーガールです。
佐藤さん「私が持っている抱っこ紐は『多機能ドッグスリング アベルト』と『シンプルドッグスリング』の2種類です。どうやら愛犬によって好みが分かれるようで、風太は『多機能』の方がリラックスできるのか、おとなしくなるのです。一方、海良は『シンプル』の方が好きなようです」
愛犬たちそれぞれ好みがあるのですね!何か違いがあるのでしょうか?
佐藤さん「神経質さのある柴犬の風太の場合、底がしっかり安定感のある『多機能』の方が安心でき、抱っこ大好きで甘えん坊な海良の場合は“包まれてる感”のある『シンプル』の方が安心できるのかなと思います」
愛犬それぞれの好みが分かれるのが興味深いですね!『多機能ドッグスリング』と『シンプルドッグスリング』は特徴や適応する体重などに違いがありますが、併せて愛犬の性格も考慮して選んでみるとよいかもしれませんね。
初詣の人混みも抱っこで安心♪柴犬風太くんとのおでかけがさらに楽しくなりました♪
佐藤さん家は愛犬たちと一緒に初詣へ行かれるそうですが、抱っこ紐がなかったときは大変なこともあったようで…。
佐藤さん「初詣には多くの参拝客がおられ、人混みの中を歩かなくてはいけません。愛犬が踏まれてしまわないか、愛犬たちにストレスがかからないかが心配でした。
さらに心配なのが“拾い食い”です。初詣には屋台も出ていますので、落ちている食べ物を愛犬たちが食べてしまわないように注意していなくてはならず気が気ではありませんでした。人混みや拾い食いが心配なゾーンを避けるために、家族と交代で愛犬たちを連れて別々に行動しなくてはいけませんでした。
抱っこ紐を購入してから、風太とカイラを家族とそれぞれ抱っこできるようになったため、人混みも拾い食いの心配もなく初詣を楽しめるようになりました。」
人混みでは愛犬が雑踏にモミクチャにならないか心配ですし、近くに犬が苦手な人もいる恐れもありますよね。抱っこ紐があれば愛犬の人混みによるストレスが軽減できますし、周囲への配慮にもなりますね。愛犬の拾い食いも防止でき、飼い主さんも安心です!
「ぜひおすすめしたい!」中型犬や柴犬の抱っこがもっとハッピーに!
最後に、佐藤さんから抱っこ紐を検討されている飼い主さんへお伝えしたいことはありますか?
佐藤さん「私自身、購入するまでたくさん迷いましたが、本当に『買って後悔なし!』です。抱っこが苦手な柴犬の風太が安心して抱っこさせてくれるようになり、私も風太の抱っこがラクになりました。まさにクオリティー・オブ・ライフが爆上がりしましたので、ervaの犬用抱っこ紐に出会えて本当によかったと思います。中型犬のわんちゃん、抱っこが苦手で暴れてしまう柴犬と暮らす飼い主さんに、ぜひおすすめしたいです!」
犬用の抱っこ紐は「小型犬向け」と思っている方はまだ多いかもしれませんね。体格も大きくて体重もある中型犬の愛犬にこそ、抱っこが快適になる抱っこ紐があると便利です。柴犬の風太くんのように抱っこが苦手という愛犬にも「抱っこは楽しいよ」と伝えられる抱っこ紐を、皆さんもぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
佐藤さん&風太くん&海良さん
これからも抱っこ紐で素敵な抱っこライフをお過ごしください!